念珠の良し悪しここで知ろう
修理の現場からいつもながら感じること
始めにこの写真を見ていただこうと思います。 この写真は、左が修理の時にお客様が持ってこられた廃棄する玉。右は交換用の玉.。 真横から見ると・・・ 穴繰り部分は・・・ 違いがわかりますか?そうこれは水晶ですからごまかせないのですね。 ちょっと手抜きをした玉はごまかしようがないのです。 回答 : 玉の胴に空けている通し穴。左は白くにごって見えますか? これは通し穴を磨いた形跡のない玉だったのです。 また穴を空けたところの角部分を滑らかに削っていないのです。どちらも糸切れの原因になります。 |
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一時のブレスブームも一段落ついて巷(ちまた)には、流行に乗らなきゃそんそんとばかりに
近頃は海外で玉を製作することが主流になってしまいましたが、以前日本国内で原石から玉造りをしていた頃の行程なのです。 ビルマひすいでの玉造り
シャコ貝の行程 編込み製作・完成 |
そしていよいよ手作業の開始です。 念珠は基本的に一連一連手作業で、編み込み、糸通し、房作り、と工程を踏んでいきます。 宗派によって、使う方の立場(僧俗、男女など)によって千差万別、多種多様な形、大きさ、仕立て方法などなど細かく決まっていて、伝統に沿った約束事があります。職人はそれを体で覚えていて仕立てていきます。 また、念珠は使用されていけば・・・ いつかは必ず珠と珠を結びつけている中糸は摩耗し、房の編み糸はほつれ、切れ、するものです。 永遠はありません。 修理の時期が必ず訪れます。そのとき念珠は他の職人の手に渡るでしょう。 そんな時、一度も会ったこともないその職人の口をついて出る言葉・・・「丁寧な仕事をしているな」と、プロ通しの暗黙の感動を得たいと思う気持ち、そんなことを励みに仕事をします。 職人仕事ってそんなものです。 |
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